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職場に発生した隔たり
教育分野におけるテクノロジー

新型コロナウイルス拡大は職場や学習環境の運営方法に大きな変化をもたらしました。対面での交流は「社会的な距離」を保つための手順に従って制限されなければなりません。これにより、現代の職場や学校などの学習エリアにテクノロジーをどのように適応させるか、という点でも改善が必要となりました。

 

Vegaのヘザー・リーとSteelcase Learningのディレクターであるアンブロワーズ・ド・オートヴィル氏のインタビューでは、学習におけるテクノロジーの急速な進歩について語られています。特にオートヴィル氏は「ハイブリッド」スペースについて、バーチャルな学習体験を対面での学習に近いものにする試みについて語っています。教師はバーチャルで生徒を見ることができ、生徒はクラスメイトが使用している学習環境を確認することができます。「100%同じ体験とはいきませんが、少なくともその差は縮まってきています」とオートヴィル氏は語っています。

 

テクノロジーが組み込まれた学習環境について語る際、オートヴィル氏はハイブリットな環境は直感的である必要があることを指摘しています。例えば、シンガポール国立大学とのコラボレーションでは、学生がアイデアを生み出すための「インキュベーター」を作ったといいます。学生が自ら立ち上がるようにホワイトボードを設置したり、用途に合わせて柔軟にデザインを変えたり、外部の人が参加できるようにビデオスクリーンを設置したりしました。これらは、彼らが工夫してテクノロジーを学習空間に統合した一例です。

 

しかし、ユーザーにとって「直感」は必ずしも簡単に取り入れられるものではありません。そのためSteelcase Learningは、学生が1年生という早い段階からハイブリッドな学習環境を推奨することに注力しました。こうして、子供たちは現代市場で必要とされる技術的な能力に素早く慣れ親しむことができるようになります。

 

オートヴィル氏は、今後、仕事や学習環境の両方において、テクノロジーがどのように統合されていくかを考えており「私たちが設計する製品は、ますますテクノロジーを100%統合しなければならなくなります」とインタビュー内で述べています。研究とデータ収集は、学生や企業がより良い仕事をするためのツールや空間を開発するために重要であると考えています。物理的なインタラクションとオンラインのインタラクションが融合し始めている今、チーム内でのコラボレーションを容易にするためのデータ収集は、ますます肝心になってきます。